システムエンジニアの定義 〜 ネットワークエンジニアとの違いと言葉の使われ方 〜

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システムエンジニアの定義 〜 ネットワークエンジニアとの違いと言葉の使われ方 〜

「ネットワークエンジニア」と「システムエンジニア」の違いについて、 “言葉の定義” と “現場での使われ方” を説明します。

目次

言葉の定義について

『システムエンジニア』〜 言葉の定義

実は、『システムエンジニア』という言葉には、明確な定義が存在していません。Wikipedia上でも下記のように記述されています。

システムエンジニアの職域に関する明確な定義は存在しないが、日本の企業では慣習的にコンピューターシステムやその周辺の情報システムに関わりながら以下のような業務を行う者を指すことが多い。
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企画, 設計, 開発, 評価, プロジェクトマネジメント, コンサル, 工事, 保守, 運用
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「システムエンジニア」が指す具体的な職域は企業や団体によってまちまちであるため、上記以外にも様々な業務内容があると推測できる。
とはいえ、全般的には情報システム関連の業務に携わる者が大雑把にシステムエンジニアと呼ばれる傾向がある。

システムエンジニア – Wikipedia

情報システム関連の業務に携わるエンジニアを、全般的に『システムエンジニア』と呼ぶということになります。

『ネットワークエンジニア』〜 言葉の定義

一方で、『ネットワークエンジニア』という言葉は、明確に定義があると言えます。同様にWikipediaを引用すると下記のように記述されています。

ネットワークエンジニア (英語:network engineer、略称:NE)とは、コンピュータネットワークのシステムの構築(設計、初期設定、テスト)運用・保守、ネットワークプログラミングなどに従事するエンジニアである。

情報通信を媒介し、様々なサービスを提供するためのプラットフォーム(UNIXやLinux、Windowsなど)や、それらの環境で稼動するサービス(ファイアウォールやDNS、MTA、ルータ、スイッチなど)の特性を理解し、これらの連携を実現するためにネットワークケーブルや回線といった物理的な要素やプロトコルにも幅広く精通するなど、情報処理関連分野のうち、特にコンピュータネットワークの分野に重点がある。

ネットワークエンジニア – Wikipedia

情報システムの中でも、ネットワーク領域を中心とした業務を行うのが『ネットワークエンジニア』です。「Linux, Windows等のプラットフォーム」という記載もありますが、この領域は『サーバーエンジニア』と業務分担されているのが実状です。

システムエンジニアとネットワークエンジニアの関係性

ネットワークエンジニアは、システムエンジニアの中の職種の一つと言うことができます。(「システムエンジニア」の中の「インフラエンジニア」の中の「ネットワークエンジニア」)

システムエンジニアとインフラエンジニア 、ネットワークエンジニアの関係

ネットワークエンジニアについての詳細は、下記を参照してください。

『システムエンジニア(SE)』という言葉の現場での使われ方

上述の通り、広義の意味ではエンジニア全体を指す「システムエンジニア(SE)」という言葉ですが、実際のIT業界では様々な用途で利用されることがあります。ここでは、いくつかの例を紹介します。

インフラエンジニアと明確に区別する場合

Webページやアプリケーションを作る開発エンジニア(Webエンジニアやプログラマー)のことを『システムエンジニア』と呼ぶことがあります。これは、「基盤となるサーバー」や「システムの接続に必要なネットワーク」を構築する『インフラエンジニア』と区別する場合に利用されます。

システムエンジニアとインフラエンジニア を明確に区別

上流工程を担当するエンジニアを呼ぶ場合

顧客ヒアリングや要件定義等、上流工程の初期段階を担当するエンジニアを『システムエンジニア』と呼ぶ場合があります。この場合、システムエンジニアが定義した要件に沿って、Webエンジニアやプログラマー、インフラエンジニアがシステムを開発・構築するイメージです。

上流工程を担当するエンジニアをシステムエンジニア と呼ぶ場合

エンジニアのランク分けに利用される場合

特にSES会社の場合、顧客先へエンジニアを提案する際に、エンジニアのレベルをランク分けすることがあります。その際に、上級エンジニアをSEクラス、一般エンジニアをPGクラスとしてランク分けします。また、上級よりさらに上のエンジニアをSSEクラス(シニアSE or スーパーSE)と呼ぶこともあります。

(例)ネットワークエンジニアのランク

エンジニアのランク分け

ランクに関しては、業界全体で定められた区分や基準は無いため、採用する側は経験やスキルを重視することが大切です。また、ランク毎に提案単価を定めて、顧客と単価交渉をするSES会社もあります。

SES(システムエンジニアリングサービス)についての詳細は、下記を参照してください。

まとめ

『システムエンジニア』について、言葉の定義や実際の現場での使われ方を説明しました。明確な定義が無く、状況によって使われ方が変わるため、業界に慣れていない方は戸惑うかもしれません。コミュニケーション上で認識齟齬が出ないように注意しましょう。

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