ケーブルタグの種類と実際の使用感(使いやすさ・コスト等)について説明します。
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目次
ケーブルタグとは
ケーブルタグの役割
ケーブルタグとは、LANケーブルや電源ケーブルに取り付けるために、用途や接続先を記載したタグ(札)です。特にL2スイッチ等のネットワーク機器には、大量のLANケーブルが接続されます。そのため、どのケーブルがどのポートに接続されていて、接続先の機器は何かを明確にしておく必要があります。また、ケーブルタグ を適切に取り付けておくことで、障害時の機器交換作業もスムーズに行うことができます。
ケーブルタグの記載内容
ネットワーク機器に接続するケーブルに取り付けるタグには、下記のような情報を記載します。
項目 | 記載例 |
---|
接続元ホスト名 | Router001, L3SW#1, Firewall#1, 〇〇サーバー |
接続先ホスト名 |
接続元ポート番号 | Gi1/0/1, Fa0, TenG1/0/1, eth0 |
接続先ポート番号 |
ラック間を跨ぐ接続の場合は、対向のラック番号を記載したり、状況に応じて必要な情報を記載します。
タグの記載例
ケーブルタグの種類
ケーブルタグについて種類別に説明します。
紐付きタグ(線名札)
プラスチック製のタグに紐がついたものです。ケーブルに巻き付けて固定します。
紐付きタグ(線名札)の説明
- メリット
-
・紐を結びつけるだけのため、簡単に取り付け・取り外しが行える
・ケーブルに触らずにタグの内容が確認しやすい
- デメリット
-
・ケーブル密集場所では、タグ自体が配線作業の邪魔になることがある
・ケーブル(LANケーブルのツメ)とタグが絡まることがある
実際の使用イメージ
マーカータイ
結束バンド(インシュロック)に表示部が付いているタグです。
マーカータイの説明
- メリット
-
・複数ケーブルを束ねる時にも利用できる
・取り付け位置がずれにくい
- デメリット
-
・取り付け/取り外しに、ニッパーやハサミが必要
・差し込み口近くにタグを取り付けると、他のケーブルと干渉する可能性がある
・表示部が狭いため、記載できる情報量が少ない
実際の使用イメージ
ケーブルラベル
シール状のラベルに記載して、ケーブルに取り付けるタグです。
ケーブルラベルの説明
- メリット
-
・一枚あたりの費用が安く、コストパフォーマンスに優れる
・プリンターがあれば印刷が早い(レーザープリンター対応のものが多い)
- デメリット
-
・印刷領域が広いため、ケーブル密集場所では見ずらくなることがある
実際の使用イメージ
マークバンド
プラスチック製の筒に記載して、ケーブルに取り付けるタグです。
マークバンドの説明
- メリット
-
・タグ同士が重なることがないため、比較的見やすい
・取り付け後にも位置を調整できる
- デメリット
-
・様々な太さのケーブルに対応できない ※バネ状のため、ある程度の太さには対応できる
・簡単に取り外しができない
実際の使用イメージ
ラベルコア
Panduit(パンドウイット)が販売している、筒状のタグです。光ファイバーのような径の細いケーブルにラベルを貼る際に使用するものですが、LANケーブルにも取り付け可能です。通常のLANケーブルには白色 、細径のLANケーブルにはオレンジ色のラベルコアが利用できます。
マークバンドの説明
- メリット
-
・タグ同士が重なることがないため、比較的見やすい
・取り付け後にも位置を調整できる
- デメリット
-
・様々な太さのケーブルに対応できない
・本来は光ファイバー用の製品のため、ケーブルの径によってはサイズが合わない
実際の使用イメージ(LANケーブル)
実際の使用イメージ(光ケーブル)
ケーブル表示ラベル – テプラ –
テプラのケーブル表示専用のラベルです。
ケーブル表示ラベルの説明
- メリット
-
・タグ同士が重なることがないため、比較的見やすい
・ラミネートで表示部が汚れや摩耗から保護される
- デメリット
-
・表示部が回転できないため、取り付け位置によっては見ずらくなる
・剥がした後に跡(ベタつき)が残りやすい
実際の使用イメージ
セルフラミネートラベル – テプラ –
Panduit(パンドウイット)と共同開発しているセルフラミネートタイプのテプラ対応テープです。
セルフラミネートラベルの説明
- メリット
-
・タグ同士が重なることがないため、比較的見やすい
・ラミネートで表示部が汚れや摩耗から保護される
・上述のケーブル表示ラベルと比較すると、剥がした後に跡(ベタつき)が残りずらい
- デメリット
-
・表示部が回転できないため、取り付け位置によっては見ずらくなる
・対応しているテプラ本体の機種が限られている
・ラベル幅が決まっているため、印刷できる文字数が限られる
実際の使用イメージ
回転ラベル – テプラ –
Panduit(パンドウイット)と共同開発している回転タイプのテプラ対応テープです。
回転ラベルの説明
- メリット
-
・タグが回転できるため、取り付けた後でも見やすい位置に移動できる
・ラミネートで表示部が汚れや摩耗から保護される
- デメリット
-
・対応しているテプラ本体の機種が限られている
・一枚あたりの費用が高く、コストパフォーマンスに優れない
・ラベル幅が決まっているため、印刷できる文字数が限られる
実際の使用イメージ
おすすめランキング
紹介したケーブルタグのおすすめランキングは下記の通りです。
回転ラベル – テプラ –
タグが回転できるため、見やすい位置に移動できる!
1枚あたりのコストは高いが、ケーブル周りが乱雑にならず、すっきり配線できる。
ケーブル表示ラベル – テプラ –
回転ラベルに見やすさは劣るが、コストパフォーマンスが高い!
マークバンド
タグが移動できるため見やすい!他のケーブルとの干渉も最小限に抑えられる。表示範囲が狭いため、情報量が多い場合は、表裏に記載が必要。
ラベルコア
光ファイバーにはこのタグ一択!LANケーブルにも使用可能。
以上で、ネットワークエンジニアの必須ツール③ 〜 ケーブルタグ 特集 〜 の説明は完了です!
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