RSTPのBPDUフレームフォーマットについて説明します。RSTPの状態遷移の説明については、下記を参照してください。
目次
RSTPのBPDUフレームフォーマット
RSTPのBPDUフレームフォーマットは下記の通りです。BPDUとはBridge Protocol Data Unitの略でRSTPの制御に利用されるフレームです。
スクロールできます
| フィールド | 説明 | 値 | サイズ |
|---|---|---|---|
| Protocol Identifier プロトコルID | STPというプロトコルを表す | 0x0000(固定) | 2Byte |
| Protocol Version Identifier バージョン | STPのバージョンを表す ※RSTP(IEEE802.1w) | 0x02(固定) | 1Byte |
| BPDU Type タイプ | RSTP(IEEE802.1w)の場合は固定 | 0x02(固定) | 1Byte |
| BPDU flags フラグ | 1bit目:トポロジ変更時に隣接ブリッジへ周知(Topology Change) 2bit目:ハンドシェイク開始時、収束時に利用(Proposal) 3-4bit目:ポートの役割(Port Role) ・Alternate/Backup=01 ・Root=10 ・Designated=11 5bit目:ラーニング状態(Learning) ※MACアドレスの学習可否 6bit目:フォワーディング状態(Forwarding) ※データフレームの転送可否 7bit目:ハンドシェイク終了時、Proposalに対する同意(Agreement) 8bit目:Topology Changeへの返信(Topology Change Acknowledgment) | – | 1Byte |
| Root Identifier ルートID | ルートブリッジのブリッジID | – | 8Byte |
| Root Path Cost ルートパスコスト | BPDUを送信/転送しているブリッジからルートブリッジに到達するまでのコスト | – | 4Byte |
| Bridge Identifier ブリッジID | BPDUを送信/転送しているブリッジのブリッジID | – | 8Byte |
| Port identifier ポートID | BPDUを送信/転送しているブリッジのポートID | – | 2Byte |
| Message Age メッセージエージ | ルートブリッジまでのホップ数 | – | 2Byte |
| Max Age エージングタイマー | BPDUの最大保持時間(デフォルト20秒) ※STPとの下位互換で利用 ※この時間が経過してもBPDUを受信できない場合は障害が発生したと認識する | 0x1400 | 2Byte |
| Hello Time ハロータイマー | BPDUを送信する間隔(デフォルト2秒) | 0x0200 | 2Byte |
| Forward Delay 転送遅延タイマー | リスニング状態とラーニング状態に留まる時間(デフォルト15秒) ※STPとの下位互換で利用 | 0x0f00 | 2Byte |
| Version 1 Length バージョン1の長さ | バージョン1の情報が含まれているかどうかを示す | 0x00(固定) | 1Byte |
パケットキャプチャ確認
プロポーザルBPDU

アグリーメントBPDU

プロポーザルBPDU&トポロジーチェンジ

以上で、RSTPのBPDUフレームフォーマットの説明は完了です!

